日本人があがるワケ〜世界一不安を感じやすい日本人
こんにちは。
ステージに上がる音楽家のためのパーソナルトレーナー新堂浩子です。
セロトニンって聞いたことありますか?
精神の安定や快眠に欠かせない「幸福ホルモン」とも言われています。
足らないと不安を感じやすく、うつ病だと少なくなります。
実は日本人、このセロトニンが少ないんです。
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セロトニンと不安
セロトニンとは
脳内の神経伝達物質のひとつで、ドパミン・ノルアドレナリンを制御し精神を安定させる働きをします。
他の神経伝達物質であるドパミン(喜び、快楽など)、ノルアドレナリン(恐怖、驚きなど)などの情報をコントロールします。
セロトニンが低下すると、これら2つのコントロールが不安定になり、
攻撃性が高まったり、不安やうつ・パニック障害などの精神症状を引き起こすといわれています。
セロトニンが不足すると
セロトニンが不足すると、血管の拡張を促すので片頭痛を起こしやすくなります。
セロトニンの低下に、女性ホルモンの分泌の減少が関係していることが判かり、更年期障害と関わりがあることが知られるようになりました。
冬に日照時間が減ると、セロトニン分泌が少なくなります。
セロトニンが不足すると、不安感を持ちやすい精神状態になります。
うつ病の薬はセロトニントランスポーターの作用を阻害して再吸収を邪魔します。
そうすることによりシナプス間のセロトニンの量を増やします。
日本人が不安を感じるのは
遺伝子レベルで差
セロトニンの量を調節するセロトニントランスポーター遺伝子には、セロトニンを多く作るL型と少なく作るS型の2種類があります。
どれを多く持つかによって、遺伝子の型を大きくLL型とSS型に分けると、
LL型;非常に楽観的な性格、ストレスを感じる状況でも精神的に安定
米人32% 日本人1.73%
SS型;慎重で不安を感じやすい、
日本人80% スペイン人47% 米人45% 南アフリカ人28%
国民性の違い
欧米では、親の出身国が他国であったり、色んな人種の人がいます。
自分と他人のバックグランドが違っている、人と自分が違うことを気にしません。
特にアメリカでは、自己主張することを子供の頃から求められます。
日本は、周りに合わせることを重んじられます。
自己主張するよりも、空気を読むことが大切です。
結果、自分の考えを持たず、個性を抑えて育つはずの創造性まで削いでしまします。
日本の場合、ほとんどの家庭で親が日本人、少数ながらアジア人です。
他の人と自分のバックグランドが同じなので、話しをする必要がなく、人と自分が違うことが気になります。
日本人は慎重ですが失敗を許されなくなります。
チャレンジしにくくなります。
日本人のあがりのワケ
不安、恐怖に思う理由は、日本以外の国では「自分が低く思われる」ことを怖がります。
自分が劣っていると思われる、規律や宗教の戒律上、自分が不安に感じることを恐れる、「自分」を恐れます。
日本人の場合「人の目、世間の目」を怖がります。
周りからどう思われるか? 自分が人に与える影響が不安です。
この日本人の不安の特性は、精神科の本や前に紹介した「内向型人間の時代」の本にも書かれています。
社会不安障害
問題となるのが、人前に出なくてはならないとき不安が大きくなることです。
「社会不安障害」とは「不安症」ともいい、あがって人と話せない、乗り物に乗るのが怖いないなど、「〇〇恐怖症」ともいいます。
赤面恐怖症、発汗恐怖症、対人恐怖症、書痙(人前で字を書こうとすると緊張して手が震える)など。
場面によって怖さ、緊張を感じ、体に症状、手や体の震えや吃音などが出ます。
発症は10代半ばから20代前半で、エスカレートすると症状が出る状況を避けようとする「回避行動」になります。
日本人はこの社会不安障害の割合が、他国と比べて高いです。
ステージ恐怖症は≫ステージフライト
不安を減らすには
セロトニンを増やす
必須アミノ酸トリプトファンから生合成されるので、トリプトファンを含む食べ物を摂る。
カツオ、レバー、パスタ、チーズ、落花生、胡麻、バナナなど。
風呂につかる、リズミカルな運動、日光を浴びるなど、心地いいと思えることをする。
心地いいことしたら、脳内のセロトニンが増えるそうです。(有田秀穂氏著書より)
心地いいことしたら、精神状態良くなって当たり前と思います。
心地いいとセロトニンは増えるのか、セロトニンが増えるから心地いいのか、
どっちでもいいです。
自分の考え方や体から
日本人に不安を感じやすい遺伝子が多いのは、昔から自然災害が多いからという説もあります。
国民性に影響を与えたかもしれません。
いずれにしても、遺伝子なんて誤差の範囲です。
遺伝子について「ラ・カンパネラ」の奇跡ー才能が目覚める
不安を抑え精神を安定させるには、動いてちゃんと食べて寝て、好きな曲を聞いて楽しんだり笑えばいいです。
周りに流されないで自分で考えること、そのために視野を広く持つことも日本人には必要です。
『演奏不安・ジストニアよ、さようなら 音楽家のための神経学』
《ミュージシャンボディトレーナー新堂浩子》 バイオリン、ピアノ、トランペット、アコギ歴。 趣味は、大人から始めたクラッシックバレエ♪ 詳しくは ≫プロフィール |