呼吸する所は【鼻】口で息してはいけない理由
こんにちは。
ステージに上がる音楽家のためのパーソナルトレーナー、進藤浩子です。
いきなりですが、呼吸ってどこでしてると思いますか?
口ですか?それとも鼻?
口と答えたかもしれません。
呼吸するのは、口ではなく鼻です。
鼻は息をする呼吸器官。
匂いをかぐ嗅覚器官でもありますが、もっと大きな働きをしています。
鼻は空気を取り込む装置
鼻の穴から入った空気は、鼻腔や咽頭腔で停滞しやすいようになっていて、喉頭、気管を通って、肺へ送られます。(下図)
入ってきた空気を、咽頭で加湿、加温、浄化してます。
冷たく乾いた空気を吸っても、上咽頭で31〜34℃になり、気管に達すると36℃と体温近くまで温められます。
湿度も上咽頭で80~85%、下気道では95%になります。
鼻腔、上咽頭、気管の表面は、毛の生えた細胞で覆われています(繊毛円柱上皮細胞)。
上咽頭の繊毛上皮には、リンパ球がたくさんいて外界の門番役をしています
リンパ球は、空気中の細菌やウイルス、ほこりや花粉などを排除して体を守っているのです。
細胞から粘液が分泌されていて、ほこりや細菌など異物を押し流し、痰にして外に出しています。
口、中咽頭下咽頭は、毛のない細胞で、ほこりや細菌が入ってきても、排出するような働きはありません。
鼻は、安全に空気を吸うための強力な防御装置を備えています。
鼻の免疫、免疫まめ知識
鼻は、体を守る強力な免疫装置です。
免疫とは、疫、病いを免れる、ことですよね。
免疫のしくみはざっくり、2つに分けられます。
外から異物が入らないようにする役目と、体内で病原菌や癌細胞などをやっつけようとする役目。
鼻の粘液の中には、免疫グロブリンのIgAが多量に含まれていて、入ってきた細菌やウイルスにくっついて侵入を防いでいます。
細菌やウイルスなどが侵入したら、毛の生えた細胞が免疫システム、リンパ球やマクロファージに命令を出します。
Tリンパ球、Bリンパ球、ナチュラルキラー細胞というリンパ球が、ウイルスや癌細胞をやっつけます。
Bリンパ球は、ウイルスを攻撃する抗体を作って体の中に放ちます。(免疫グロブリン=抗体=IgAなど)
他にも、発熱をしてウイルスや細胞をやっつけたり、下痢をして体外に出そうとします。
インフルエンザなどウイルスに感染すると、鼻に症状が出たり発熱したりして、ウイルスをやっつけようとしています。
外から細菌やウイルスなどをやっつけて体に入らないよう、最初に鼻の奥で防いでいます。
安全に空気を吸って体に酸素を取り入れるために、鼻には重装備が備わっています。
呼吸すべきところは口ではなく、鼻です。
鼻は息をする呼吸器官で、免疫器官、そして、匂いを嗅ぐ嗅覚器官でもあります。
息していいか、食べていいか、命を守るために安全か匂いを嗅いでいます。
鼻は生きるための重要な器官。
口は摂食するところで、息をするところは鼻です。
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《ミュージシャンボディトレーナー進藤浩子》 バイオリン、ピアノ、トランペット、アコギ歴。 趣味は、大人から始めたクラッシックバレエ、英会話♪ 詳しくは ≫プロフィール |