音楽家の心のコントロールー「自分でいい」で可能性を開いて
「自分なんて下手、自信がない」
「プロなのに腱鞘炎、ジストニアになるなんて…」
「人にあんなことを言われて凹んじゃう」
私たちが悩んだり、上手くいかないと感じるのはなぜでしょう?
自信がないと自分の実力を信じられず、行動できなくなってしまいます。
前回書いたように、心の健康は、考え方や体とつながっています。
思い込みに気づかない
人は、自分なりの考え方のパターンを基に考えます。
考え方は、子供の頃から経験したり周りにある考え方を受け入れたりしたものが基盤になっています。
育つ環境、教育、属する地域、社会の中で植え付けられて、先入観や固定概念、社会通念だったりします。
「男は泣いてはいけない、女子は理系が苦手」のように、自然と植え付いて、考えに偏りがあっても気づけません。
他にも、私たち日本人であれば人からどう思われるか?ということを無意識のうちに気にします。
でも、アメリカで育てば自分がどう思うかが大事な個人主義なので、人からどう思われるかなんて気にしません。
バイアス(偏見)のかかった自己観でもって世界を見たり、自分に対する自己像を持ちます。
自分がすごく悩んだりストレスに感じているものが、思い込みだったり考えに偏りがあっても気づけません。
視野を広く
私たちは学校や塾で◯×をつけられ、順位を付けられます。
そして、大人になっても物事をいい悪いで判定して、自分自身についてもいい悪いと考えたり人と比べてしまいます。
自分を評価したり、自分にダメ出しをしてしまいます。
自分が思っている自分、自己像=自分ではないです。
自分らしさがあることはかまいませんが、歪んだ自己像で自分を縛りがちです。
視野を広げないと、思い込みや先入観が邪魔をして習慣的な考え方や行動をしてしまい、より良い考え方ができません。
アインシュタインは「人間の真価は、自己からどのくらい解放されているかによって決まる」と書いています。
自分を”自己”として考えることは意識の幻想で、自分を拘束してしまう考え方だと述べています。
問題を解決する時にも、広い視点から考えないと新しい考え方ができず、事態は悪い方へ向かってしまい問題がこじれてしまいます。
自分の能力を限定して、行動を支配してしまいます。
自分の世界を狭めてしまいます。
判断しない、受け入れる
私たちは、悲しむこと、苦しみや痛みがあることをよくないものと考えます。
悲しんだり痛めている自分をよくない、失敗と捉えてしまいます。
でも、悲しい、寂しい、痛い、辛いというのは人にとって当たりまえの感情で恥じるものではありません。
自分を非難したり過去のことばかり振り返ったりすると、痛んでいる自分を悪化させてしまいます。
心や体が回復に向かうために必要なことは、自己批判をやめて受け入れることだとわかります。
何の判断もせずに、自分の感情、傷み、悲しみ、嘆きも受け入れます。
それが最も人間らしいところだからです。
傷を癒すこと
精神科医アリス・ミラー博士によると、虐待を受けていない子供でも心に深い傷を負っている場合は少なくないそうです。
親や学校で叱られた言葉や評価が、次第に自己イメージや考え方の一部になり、大人になってもダメージを引きずります。
大人はひどいことを言ったとは限らず、子供の理解や耐性の拙い脳で「自分はダメな子、自分はいけない子」という烙印を押していまします。
この傷を否定するのではなく実際にあると認め癒すことで、心理的な痛みを解消したり健康な体や考え方を回復することができます。
体に治癒力があるように、脳にも治癒力があることが、近年認められるようになりました。(神経可塑性)
負担がある時、体は痛みや症状としてサインを出しています。
症状や自分を受け入れることが、心の健康や治癒力を高めます。
バーブラ・ストライザンドはかつて舞台恐怖症で、幼児期からの義父や母親との関係がよくありませんでした。
「容姿にコンプレックスを抱えていたバーブラ・ストライサンド」
ドラッグから抜け出せなかったマーヴィン・ゲイ、厳格な父親から子供の頃、虐待を受けていました。
ありのままの自分
- 自分を思いやること
- ありのままの自分を愛すこと
- 自分に価値があると信じること
枠に縛られず本来の自分であることで、可能性を開いたり実力を発揮できます。
思い込みや自己イメージに縛られず、やりたいことにチャレンジする勇気を持って、失敗しても立ち上がりやすくなります。
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《ミュージシャンボディトレーナー進藤浩子》 バイオリン、ピアノ、トランペット、アコギ歴。 趣味は、大人から始めたクラッシックバレエ、英会話。 詳しくは ≫プロフィール |