ハミングのススメ!音楽家に嬉しい効果とは
こんにちは。
ステージに上がる音楽家のためのフィジカルセラピスト、新堂浩子です。
そう。機嫌がいいとフンフン出ちゃう鼻歌です。
ハミングは、意外と健康やメンタルによかったりします。
ハミングは歌声とどう違うのか、どういいのか、見てみましょう♪
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声とハミングの違い
息の出るところ
声の場合は、ほとんどの息が口から出ます。
発声では、声帯を通った息を口や舌を動かして色んな音にします。(構音、調音)
鼻音[m][n][g]では、空気が鼻の奥に共鳴していますが、息のほとんどは口から出ます。
ハミングの場合は口を閉じていますので、口よりも小さい鼻の孔から、少ない量の息が出ます。
自分の声の聞こえ方
声の場合、自分が聞いている音は、自分の頭の骨を伝わる音(骨伝導)と、出た声が空気を伝わって聞く音(気伝導)が合わさって聞こえています。
(一般的には、自分が聞いている声は骨伝導と言います。ここではハミングとの違いを理解します。)
ハミングは、自分の頭の中の音を直接聞いていて、鼻の奥の響きが大きく聞こえています。
鼻から出る音は、声よりも息の量が少ないので、空気を伝わって聞く音も小さいです。
nn〜♪のハミング音は、鼻の奥の粘膜が振動したり、副鼻腔(骨の空洞)が共鳴して、響きが耳に直接聞こえています。
副鼻腔は、頭蓋骨にあるほら穴で、上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形骨洞があります。
鼻の奥のすぐ上にある蝶形骨洞
(耳管の赤丸とかぶっている)
耳管、鼓膜と近い
黄色が骨の空洞(副鼻腔)
上顎洞、篩骨洞、前頭洞
紫色は鼻の空気の通り道
ハミングの意外な効果
ハミングは健康にいい
ハミングしてるとき、当たり前ですが、鼻で息してます。
もちろん、ハミングしてない普段も鼻で息してますが、鼻で呼吸できることはとても大切です。
鼻炎や風邪を引いて鼻がつまって口で息をすると、喉がかわいたり、頭がボーッとして集中力がなくなったりします。
いかに口で息することがよくないか、わかります。
ハミングは、気管を拡げる効果、そして、血液の流れをよくする効果があります。
ハミングによって増える一酸化窒素が、気管平滑筋を拡張する作用があり気管を拡げます。
一酸化窒素は、鼻腔でつくられて気管、肺へと送られて、血管の平滑筋を拡張、血液の流れをよくします。
高血圧や心疾患、脳血管障害の予防につながります。
ハミングで鼻腔でつくられる一酸化窒素は、普通に息を吐くのに比べて、15倍も多く生成されます。
なので、寝ているときに口を開けて息しているのが、よくないです。
ハミングはメンタルにいい
ご機嫌いいときには、鼻歌歌っちゃったりします。
落ち込んだりしたときに、ハミングすることで沈んだ気持ちをよくすることができます。
やってみるとわかりますが、不思議と気分がよくなります。
音には癒やし効果があると言われています。音楽もそうですね。
鼻の奥の部分は、聴覚、メンタルと、とても大きく関わります。
ハミングは音楽家にいい
ハミングは、聴覚にいい
ハミングすると、いいメロディが浮かぶ。(こともある。)
ハミングは、聴覚、音感にいいです。
自分の声が聞こえることは、とても意義が大きいです。
なぜなら、自分の声が聞こえる、聴覚のフィードバックがあることで、私達は声を発することができます。
聴覚のフィードバックがあることで、口の動き、声量、音程をコントロールできます。
ハミングするだけでは効果は実感できませんが、聴こえ、音感をよくする方法を講座で指導しています。
ハミングで歌の練習
鼻歌で歌うことで、まず音程やリズムをとったり、効率的にレッスンできます♪
歌うときには、歌詞、声量など多くのことを一度にコントロールしなくてはいけません。
難しいと無意識のうちに力んだり、声を張り上げてしまいます。
ハミングだと、力みが減って、ファルセットか地声か気になりません。
Barbra Streisand、この呼気の長さ!
英語は日本語とは発声の仕方が違ってもともと腹式呼吸で、話すときの息の量が長いです。