痛い人がより叩ける体になるーなぜ40代ドラマーの9割が痛めるのか?
こんにちは。
ミュージシャンボディトレーナーの新堂です。
「腕が思うように動きにくい。力が入りにくくなってきた。」
「前のライブでの足の筋肉痛が尾を引いて、今日、動きにくい…」
「叩いてると腰にジーンとくる。ギックリ腰が怖い…」
「本番で緊張して力んでしまう。思うような演奏ができない」
「年齢のせいか、疲れが抜けないままステージに立って、精神的にも参る…」
動きやすくなろうと、筋トレしたり、グリップを変えようとしたりします。
お疲れ様です。
痛々しいですね。。。
今回から、痛みがあるドラマーの方が、より叩ける体になれるよう、お伝えしていきます。
筋トレで叩きやすくなるか?
動きにくいと、多くの人が筋トレ!と考えます。
実は、叩きやすくなるためは、筋トレをしなくてもいいんです。
ドラムには、大きな力が入るような筋力はいらないです。
というのは、その場で腕や足が動きやすくなるには、力まないことやかたさを取り除くことが大事だからです。
ドラマーが痛めるわけ
人は、かたいことや動きにくいことを自覚しません。
痛い、痒い、暑い寒いは危険として察知しますが、力んでも動きにくくても、危険とは察知しません。
力が必要な時があるので、気づくのは痛くなってからです。
体がかたい、年齢的にかたくなっていても、気づかずに演奏してしまいます。
若いときよりだんだん回復力が落ちてきます。
だから、動きにくいと「力が足らない」と考えます。
鍛えてかたい筋肉は、大きな力は入りますが、素早く伸び縮みしません。
反復するのに抵抗が大きいです。
また、痛めているところに負荷をかけて動かせば、より痛めてしまいます。
力が入ると、ダイナミクスは出ます。
でも、力で叩くと反力、衝撃も手や腕に大きく受けてしまいます。
繰り返すことで、筋肉や筋肉の端の腱にダメージを受け炎症を起こします。
ストレッチ、がんばるわりには
かたさを減らそうとして、ストレッチを頑張りますね。
でも、きつさを我慢してストレッチするわりには、効果が出ません。
柔軟になることはいいことですが、きついストレッチをがんばるほどのものではない。(あっさり)
筋肉は、関節をまたいで付いてます。
縮んで骨と骨を引き寄せ、ゆるんで骨同士を離します。
動きやすいのは、一ヶ所大きな角度開くよりも屈伸しやすいこと、つまり筋肉が伸び縮みしやすいことです。
伸び縮みしやすい筋肉なら、素早く反復します。
動くには、一つの筋の筋力アップや一つの関節の大きさよりも、連なりやすいことです。
手足の動きは、体の方で大まかな動き、末端で繊細なコントロールをします。
それが上手くいかないと腕や手を痛めます。
手先の方だと腱鞘炎、肘の方だとテニス肘になります。
ドラム向けウォーミングアップ動画
ベテランドラマーのための腕のウォーミングアップ
ドラムで疲れない足のためのウォーミングアップ
まとめ
- 人はかたいこと、動きにくいことを自覚できない
- 重いものを動かせる力や大きな角度の柔軟性よりも、動きの連なりが大事
- 力まず筋肉が伸び縮みしやすいと、反復して動きやすい
『演奏不安・ジストニアよ、さようなら 音楽家のための神経学』
《ミュージシャンボディトレーナー新堂浩子》 バイオリン、ピアノ、トランペット、アコギ歴。 趣味は、大人から始めたクラッシックバレエ♪ 詳しくは ≫プロフィール |