自分はジストニアなのか?と思ったら
音楽の練習でなんとなく動きができないようだったら、一旦離れたほうがいい。
動かそうとして、うまくいかない動きを強化してしまいます。
動かそうとして反復することで、よくない動きを固定化してしまいます。
指、口、腕、脚、声、どこでも。
こんにちは。
ステージに上がる音楽家のためのフィジカルセラピスト、新堂浩子です。
ジストニアに限らず、何度やってもうまくいかない、音や声を出せないなら、無理に動かそうとしない。
うまくいかないときは一旦離れましょう。
無意識のうちに、力んでしまっている、手などに力が入っています。
がんばって動かそうとするときは、無理に動かしてしまいます。
難しい動きをすんなりできるようになるには、時間を空けて、繰り返すことです。
普段は何度か弾けば、すんなり弾けるようになるでしょう。
そうでないときは、一旦離れたほうがいい。
人間、動きが難しいときは、無意識のうちに力みます。
時間を空けて弾くと、すんなり弾けます。
朝ドラ、カムカムエブリバディのおかげで、ジストニアという病名がネットニュースのランキングに。
ジストニアという病気を知ることで、奏者が自分の手や口を意識するようになる。
自分がなっちゃったらどうしよう…
自分がなることを恐れるようになる
気のせい!
そんな病気にゃ、ならん!
何ヶ月も悩んだ人の中には、ジストニアと医師から診断されて、安心した人もいらっしゃいます。
しかし、ジストニアと診断されてショックを受けてしまう人もいます。
ショックと同時に、症状を固定化、悪化させかねません。
過去には(今もかもしれまんが)医師から、悪化する、一生なおらないから、楽器をやめるよう言われた人も少なくありません。
もともと指は、解剖学的に他の指にツラれて動くので、ジストニアの診断は難しいのです。
スペインにある音楽家専門病院の医師の記述です。
あるクラリネット奏者が右手にジストニアを発症し、オーケストラを退団した。
元同僚のコンサートに行き、元同僚に自分と同じ指の動きをしていることを見つけ、それを心配していると話した。
本人は演奏しづらいことはないと答えた。
元同僚の奏者は、それ以来自分の手の動作に神経を使うようになって、数週間後、違和感を覚え、まもなく練習ができなくなるほどひどくなって、診察を受けた。
気になる情報があると意識がそこばかり集中してしまい、疾患発症の引き金になり得るということに注意すべきだろう。
『どうして弾けなくなるの?<音楽家のジストニア>の正しい知識のために』(ジャウメ・ロセー・イ・リョベー他音楽之友社)P.121より
ジストニアという病気を知ることで、手や口を意識するようになってしまいます。
自分がなることを恐れるようになる、
演奏部位を意識したり、不安を持つことが、よくない。
情報過多の世の中です。
病気について知り、心配することで、悪化させてしまう恐れがあります。
正しくない情報も多いです。
判断基準を持ち得ない音楽家が、多くの情報から自分の病状や治療法について、悩んでしまいます。
回復してる人は多いです。
普通に演奏できるようになっている人もいます。
ご心配なく。
ジストニアであってもなくても、練習は楽しく♪
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『演奏不安・ジストニアよ、さようなら 音楽家のための神経学』
《ミュージシャンボディトレーナー新堂浩子》 バイオリン、ピアノ、トランペット、アコギ歴。 趣味は、大人から始めたクラッシックバレエ♪ 詳しくは ≫プロフィール |