アーティストは外交的か内向的?「内向型人間の時代 社会を変える静かな人の力」

こんにちは。

ステージに上がる音楽家のためのパーソナルトレーナー新堂浩子です。

また本の紹介です。

「内向型人間の時代 社会を変える静かな人の力スーザン・ケイン2013年講談社

全米ミリオンセラー。

著者は米人女性で元弁護士、スピーチ恐怖症で机の下に潜りたいような人でした。

外向型、内向型

以下、本からです。

社会は外向型を理想とし、内向型は自分を「劣っている」と感じます。

米国の1/3~1/2は内向型。たくさんの内向型が、外交型のふりをしている。

(日本人のほとんどは、内向型だと私は思います)

外向型、内向型は、スパッとわれるものではありませんが、

<典型的な外向型>として

熟考より行動、用心よりリスク、社交的、存在を誇示

大きなパーティー

 

<典型的な内向型>として、

感受性の鋭さ、生真面目さ、急いで反応せず考える

パーティーよりも家族や親しい友人達との集まり

 

内向型は創造的でセンシティブ

内向型な人

内向型な人の代表として、

ニュートン、アインシュタイン、ガンジー、

ショパン、スティーブンスピルバーグ、

Google創始者、ハリーポッター作者

 

偉大なアイディアは、物静かで思索的な人々による。

創造性に富むのは内向型。単独で行動する。

 

多くの内向型は過度にセンシティブ。

ベートンベンに聞き惚れたり、親切に強く感動しがち。

暴力的なもので気分を悪くし、道徳心が強いことが多い。

 

内向型と内気、情緒不安定は同義語ではないが、重なる部分が存在する。

内気はしゃべるのを恐れ、内向型は過度な刺激が苦手なだけで、外見は見わけがつかない。

人並外れたパーソナリティながらひどいステージ恐怖症だったバーバラ・ストライザント。

天才になる練習

「天才になる1万時間の練習」の研究のエリクソンを引用してます。

 参照「天才音楽家は努力か才能か?」

バイオリンでソリストになる学生は、「個人練習が本当の練習でセッションは楽しみだ」と言う。

 

練習は一人でこそ効果がある、極度の集中を必要とする、自発的でなければならない。

「個人にとってやりがい」ある事に取り組まなければならない。

エリクソン曰く「あなたは集団の中の一人でしかありません」

 

自分にとって重要なことなら

著者曰く、

内向型なら、持って生まれた能力を使ってフローを見つけよう。

財産や地位に対する執着はあまりない。

最大の目標は自分の持てる力を最大限に利用することだろう。

外向型に見られたいせいで、自分の才能を過小評価したり、周囲から認められないと感じていたりする。

大切だと思えることに集中すれば、限りないエネルギーを持てる。

 

カナダのある教授によると、内向型の人は、自分が重要視する仕事や愛情を感じる人のためなら、外交型のようにふるまえる。

子供のためにPTAの役員を引き受けたり、内向的な夫が外交的な妻の誕生日にサプライズを仕掛けられる。

「内向型人間の時代 社会を変える静かな人の力」スーザン・ケイン

最後に

米国でミリオンセラーになったのは、自己主張しなければならないアメリカにおいて、内向型の人が意外にも多く、ウケたんだと思います。

著者はハーバード大学ロー・スクール卒業し、ウォール街で働くことに憧れて弁護士になったものの、自分には向いていなかったと気づくまで10年かかったと書いています。

 

外向型優位の社会において、音楽家として成功しようとするのはたやすいことではないかもしれない。

でも、自分ではない人になろうとすると、自分の本質から遠かってしまいます。

自分にとっての成功は何か。

 

中川敬さんが阪神淡路震災直後「満月の夕」で被災した人を励ましたように、

自分がやりたい音楽を、聴かせたい人に届けられるなら、インディーズでもいい。

自分が幸せと思える音楽活動をして欲しいです。

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『演奏不安・ジストニアよ、さようなら 音楽家のための神経学』

 

《ミュージシャンボディトレーナー新堂浩子》

ステージに上がる音楽家のためのフィジカルセラピスト

音楽家の不調を根本的に神経系から改善して、心技体トータルで向上していけるよう支援しています。

19年医療に従事したのち音楽家専門パーソナルトレーナーに。

バイオリン、ピアノ、トランペット、アコギ歴。

趣味は、大人から始めたクラッシックバレエ

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